たばともさんデータ
パリーグがセリーグに匹敵する人気を得るのは、西鉄が台頭してからだ。それまでは地味な顔ぶれだった。
南海、中村大成は、ベストナイン、最優秀投手に選ばれたが、この年に23勝したがキャリアでは39勝。この投手も一発屋だった。宅和本司もこの年が盛り。
当時の南海は投手を使い捨てていた感が強い。
西鉄はエースの河村と一発屋の西村が先発、救援の柱。戦前派の川崎徳次の名前が見える。
毎日の和田功は54年から56年まで二けた勝利を挙げ、エース格だった。荒巻淳、植村義信、中川隆も先発、救援両方で投げている。
阪急は2年目左腕の梶本がエース格。まだ米田は入団していない。柴田英治は制球の良い投手。先発救援で良い働きを下。
近鉄は山下、武智、関根の時代。関根は打者としても25安打し、.275の打率を記録している。投げないときは代打の切り札だった。
大映の林義一はこの年がキャリアハイ。引退後は解説者としても活躍した。飯尾為男は大負けし、翌年髙橋に放出された。
東映は米川泰夫がエース格。勝ち星もあがったがとにかくよく負けた。この年も含め、3回同じ21敗で最多敗になっている。
トンボは、全部で42勝しかしなかった。スタルヒンの7勝が最高。楽天の初年度と同様、寄せ集めの投手陣に、リーグ戦を互角に戦う力はなかったのだ。
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救援起用数を見ると、南海はこの年もリーグ最多で西鉄との激戦を得意の継投策で乗り切った跡が窺えます。宅和に続いてこの年は中村が20勝投手に。他球団をスカウト能力で上回っていたのも、若手投手の台頭と消耗のサイクルの速さを支えていたようです。
西鉄も主力4名を惜しみなく救援に投入しているけど最後は息切れ。ベテラン川崎の活躍もこの年が最後だったので、翌年の島原の飛躍と稲尾の加入は大きかったですね。
パ・リーグは上位チームほど先発を早めに交代させる傾向が出ているのと、同年のセ・リーグと比べると救援起用数が格段に多いのも目につきます。