クレバーな左腕。ひじの故障からの復帰が待たれる。

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【キャリア】 

愛知県江南市出身、浜田高校、早稲田大学を経て2002年ドラフト自由獲得枠でダイエー入団。投手として活躍。2012年ボルチモア・オリオールズ移籍。

【タイトル、それに準ずる記録】

●最多勝1 

防御率10傑入り6・WHIP1.00以下1・DIPS2.5以下1 規定投球回数以上8シーズン 

MVP1、ベストナイン1、オールスター出場4回

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【論評】 

Mark-New 

球速は140㎞/h代だが、奪三振率が極めて高い。

振りかぶって、体をくの字に曲げて腰で腕の位置がわからないようにし、体側を打者に見せつけながら投げる。ボールの位置が見えないうえに、タイミングを狂わせられる。 また、チェンジアップ、スライダーなど緩急の配給の妙もあり、打者を圧倒する。

無名校から早稲田大学入り。入学当初は120km/h程度の球速だったが、創意工夫と心強いブレインの存在もあって、頭角を現した。そのあたりはこの本に詳しい。面白さでも抜群の本である。

ちなみに佐藤道郎は和田の岳父に当たる。



プロ入り後は強力打線の援護もあり、順調に勝ち星を伸ばす。
いわゆる「松坂世代」であることを強く意識し、チームメイトの杉内俊哉、新垣渚とも切磋琢磨した。

杉内俊哉もそうだが、和田毅も200回を投げたことがない。投手陣は充実しており、その必要がなかったとも言えよう。
イニング数が少ないので、奪三振のタイトルは取ったことがないが、1イニングに1つ近い三振を奪っている。その技は年々冴えわたっていた。

ただし、コントロールは大雑把である。四球が多く、暴投も多い。

2012年に海外FA権を行使してボルチモア・オリオールズヘ。先発の一角を担うことが期待されたが、左ひじの故障が発覚。トミー・ジョン手術を受けることとなりシーズンを棒に振った。

今年の夏前には実戦復帰の予定。岩隈久志でわかるように、日本人の“遅い速球”はMLBでは有効である。課題は制球力ではないか。


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