ノーヒットノーランはNPBでは87人が記録しているが、その派手さにおいては、堀内恒夫のノーヒッター+3本塁打(1967年10月10日)、江夏豊の延長11回ノーヒッター+サヨナラ本塁打(1973年8月30日)が双璧だろう。

今日は堀内の大記録のボックススコア。
⇒堀内恒夫
10月7日に22回目の優勝を決めていた巨人は、前日まで打率.288と不振の長嶋茂雄が欠場、三塁には滝が入り、3番には黒江が入っていた。
広島はこの時点で巨人と35ゲーム差の最下位。明らかな消化試合ではあった。
堀内は故障欠場もあって10勝1敗。広島の先発宮本洋二郎は前年まで巨人に在籍、森永勝也とのトレードで広島に移籍していた。それまで2勝だったが、この年5勝を挙げている。

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堀内は立ち上がり乱調気味。2番漆畑に四球を与え、パスボールで3塁に、二死後4番藤井弘も歩かせ、前途多難を思わせた。

しかし巨人は1回に黒江の二ゴロで先制、堀内は2回を三者凡退に抑える。
その裏、四球で出た高倉を滝が左翼本塁打で返す。2死後打席が廻った堀内は宮本から左翼に第2号のソロ本塁打。

3回にも堀内は1死から苑田を歩かせるが後続を断つ。
4回にも高倉が一発(これが1500本安打目)。
そしてその裏、2死から打席が廻ってきた堀内は西川からまたソロ。
5回にも末次が西川からソロ本塁打。6-0とワンサイド気味になった。
これにとどまらず、6回、無死、四球の吉田を置いて堀内は西本和明(西本聖の兄)からこの日3本目の本塁打。今日が堀内デーであることを知らしめた。

さらに7回にも高倉にこの試合2本目の本塁打が出る。投手は西本。6イニング連続本塁打はNPB記録。堀内は4回目の打席もセンター前安打を打っている。堀内自身は4発目を狙っていたために、がっかりしたという。

この打席の後チームメイトに言われてはじめて、ノーヒットノーランを続けていることに気がついたという。

王貞治は4タコ2三振。ONはともにカヤの外。まさに堀内のための試合だった。

9回も代打の阿南、山本一、藤井を片付けて大記録達成。

ノーヒットノーランはプロ野球46人目の記録だった。

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